
私は結婚と妊娠を機に退職し、実家の飲食店を手伝っていました。祖父母も飲食店を営んでいたことから、わが家は昔から“飲食店一家”として知られてきました。祖父母も両親もやさしく、私は家族に恵まれていると思います。けれど、その一方で、夫とはあまりいい夫婦関係を築けておらず……。
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夫の見栄に振り回されて
私は有名大学を卒業し、以前は有名企業で働いていました。けれど、自分の学歴や職歴をわざわざ話したいと思ったことはありません。
ところが夫は結婚後、次第に見栄を張る言動が目立つようになり、私の経歴まで自分を大きく見せる材料として話すのです。さらに夫が身に着ける物はブランド品ばかりで、「安く手に入ったんだよ」と言っていましたが、私には無理をしているようにしか見えませんでした。
ある日、同じマンションの住人から「ご主人、かなり貯金があるってご本人から聞いたわよ」と声をかけられ、私は返事に困ってしまいました。どうやら夫は、外で話を大きくして自慢していたようです。さらに義両親までもがブランド品を買い込み、夫に合わせるように、私の学歴や以前の勤務先まで周囲に話していたのです。
そんな日々に疲れを感じていたころ、夫宛てに金融会社から封書が届きました。不審に思って尋ねると、夫は最初、ごまかそうとしていました。しぶしぶ封を開けさせると……明らかになったのは、私が想像していた以上の借り入れだったのです。
夫が実家の店に!?
この重大事件を機に、私は娘を連れて実家へ戻ることに。事情を説明すると、家族は驚きながらも温かく迎えてくれました。父から「落ち着くまでここにいればいい」と言ってもらい、私は実家の店をこれまで以上にしっかり手伝うことに。娘も少しずつ安心した様子を見せるようになりました。
すると、別居して1週間ほど経ったころ、夫から突然電話がかかってきたのです。
「お前の実家の店に来たから。ツケでよろしく!」
あまりに唐突で意味がわからず、私は「どういうこと?」と聞き返しました。すると夫は、「お前の祖父母がやってる高級焼肉店だよ。大人数で来て貸切にして、たっぷり飲み食いしてやったからさ。身内の店なんだしツケでいいよな?」と言うのです。
聞けば、勝手に義両親や友人知人を招き、私の『実家の高級焼肉店』で宴会を開いたのだとか。
私は苦笑しながら、「ねぇ、そこ、もううちの店じゃないんだけど」と告げました。



