退職した結果…
そこまで言われて、私の中で何かが切れ、仕事を辞める決心をしました。ただ、それで状況がよくなることはありませんでした。夫はその後も、「家にいる時間が増えたのに、料理は作れない、掃除もできないとか……もっとちゃんとしてくれない?」と、私を責め続けたのです。
そんなある日、出勤したはずの夫が、青ざめた顔で早く帰ってきました。「前からやりとりしてる取引先から、契約を見直したいって連絡があったんだけど……そのとき、お前の名前も出たんだよ。どういうことだよ!?」と、焦った様子です。さらに、同じような相談がほかにもきていると言います。
実は、私は前の職場で経理まわりの業務を担当していて、取引先から税務の相談先を聞かれることもありました。そのたびに、夫の事務所を紹介していたのです。私が「私を信頼してくれていた人たちに、あなたの事務所を紹介していたの。私なりに、仕事で信頼を積み重ねてきたつもりよ」と伝えると、夫は言葉を失いました。
夫が知らなかった私のこと
私は続けて、夫に打ち明けました。
「私、これから税理士事務所で働くことになったの。これからは、私の新しい勤務先に相談したいと言ってくれている取引先もあるみたい」と。実は、以前から私は日商簿記検定1級を取得していて、税理士試験もすでに一部科目に合格していました。
「あなたの力になれたらと思って勉強してきたけど、これからは自分の仕事のために使おうと思ってる」と伝えると、夫は「お前、そこまで考えてたのかよ……」と、驚いた様子を見せました。
「これまでのあなたからの暴言は記録に残してあるし、一度、私たちの今後の関係についてきちんと話し合いましょう」と伝えると、夫は絶句。「私を見下していたあなたより、私は少なくとも、人との信頼関係は大事にしてきたつもりです」と告げると、ずっと押し込めていた気持ちをようやく言えた気がしました。
その後、話し合いを重ねた末に、私たちは離婚しました。今は税理士事務所で働き始め、これまでの経験を生かしながら、新しい環境で前を向いています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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